「雑草」という言葉は、1828年に誌された「農業余話」に初めて記載されています。また、縄文時代の遺跡からは現在の雑草種子が多数出土しています。人間社会に寄り添って時代を生きてきた雑草ですが、資源として活用 されたり生存権を奪われたり、さまざまな歴史を経て現在に至っています。それでは気候変動が激しくなり自然災害が多くなった昨今、雑草はどのような立ち位置で人間社会と共生しているのでしょうか?雑草の多様性を知ることは未来社会で役立つと思われます。
折しも日本雑草学会は、1962年に「日本雑草防除研究会」として発足し、2021年には創立60周年という節目を迎えました。そこで、「創立60周年事業」の一環として、本学会学術研究部会「雑草利用研究会」が、身近なくらしに生きる雑草について、多彩な領域にて広く情報交換を行う目的で、記念シンポジウムを企画致しました。多数ご参加下さいますようご案内申し上げます。